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『盂蘭盆会』(雑節)

明日、815日は、『盂蘭盆会』(うらぼんえ:雑節)です。お盆ですね。年に一度、ご先祖様がこの世に帰ってくる日とされています。15日だけでなく、12日に始まり、16日に終わるとされています。地域によっては新盆(にいぼん)といって715日とするところもあります。


盂蘭盆会とは

そもそも盂蘭盆会とは何に由来するものなのでしょうか?

「うらぼん」の語源は諸説ありますが、サンスクリット語の「ウランバナ」を語源とする説が有力です。ウランバナは“逆さづり”という意味なのですが、ある夜、釈迦の弟子である目連(もくれん)が亡くなった母親を神通力で見ていたところ、逆さづりにされるほど喉を枯らし餓えて苦しんでいたため水や食べ物を渡したのですが、すべて口に入る前に燃えてなくなってしまったそうです。そのことを釈迦に相談すると、「安居の最後の日にすべての比丘に食べ物を施せば、母親にもその施しの一端が口に入るだろう」と言われたので、さっそくやってみると、ようやく母親の口にも食べ物が入ったとされています。

「安居(あんご)」とは4月から7月の90日間、寺にこもって外に一歩も出ず行われる修行のこと。また「比丘(びく)」とは出家した男性の修行者のことです。比丘たちが寺にこもるのは、外に出ると虫や小さな生き物を踏み殺してしまうためなのですが、この修行の最後の日が715日なのです。これがいまの盂蘭盆会になっています。安居が始まる日を『結夏(けつげ)』、明けた16日を『解夏(げげ)』と呼びます。


夏も終わり!?

盂蘭盆会は仏教だけでなく、中国の民間信仰も混ざった行事です。それが日本に伝わり日本の民間信仰も取り入れられています。お盆にナスとキュウリで作る『精霊馬(しょうりょううま)』、『精霊牛(しょうりょううし)』もその1つ。キュウリが馬で、ナスは牛です。あの世からご先祖様が帰ってくるときは、足の速い馬に乗っていただき、お帰りのときはゆっくり牛に乗って帰っていただくためにお供えします。

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日本ではこうした民間信仰だけでなく、お盆が終戦の日であったり、その直前は広島、長崎の原爆の日であったりと、現代史において新たな意味が加えられました。寒さから暑さへの転換点だった立春から半年、先週の立秋で暑さから寒さへの転換点を向かえましたが、私はこのお盆こそが、転換の時期だと思っています。暑さで弱った身体を夏休みでリフレッシュさせて、年末へのスタートとしたいと思います。

夏至から2か月近く経ちました。猛暑も相まって気づきにくいかもしれませんが、ずいぶん陽が短くなってきました。また立秋から1週間がすぎ、天気のいいときの青空の高さや、夕暮れ時に吹く風などに秋の気配を感じ始めるのもこのころです。

次回は、823日、『処暑』です。


★この「季節のうつろい」のほか、

「フードツーリズムマイスターが行く!」、

「田んぼは生きるエネルギーを生み出す装置」、

「マーケティング講座」など、連載中です。こちらもぜひご覧ください。


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by alexandro13036 | 2019-08-14 12:00 | 季節のつぶやき | Comments(0)

by alexandro13036